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8020の真実

こんにちは。時間をみつけて歯科に関するコラムを書いていこうと思います。

今回は8020運動についてお話します。

皆さんは8020運動をご存知ですか?平成元年から厚生省と歯科医師会が共同で始めた運動なので、平成以降にお生まれの方はあまり聞き慣れない言葉かもしれませんね。

健康寿命を延ばすためには高齢になっても食品の性状に左右されずお口から栄養を摂取することが大切です。また、噛むことは顔面領域の血流を促進し、諸神経の賦活に役立つため脳の老化を遅らせることが分かってきています。

8020は開始当初の達成率は10%未満だったそうですが30年ほど経った現在は50%以上の方が達成できているという報告があります。

では現代の高齢者の50%以上はしっかり噛めている、ということなのでしょうか?

ここで考えなければならないのは、達成者のうち、20本歯が残っていてもそのうち機能している歯は何本あるか?ということです。

実際に歯科疾患実態調査では現在歯数という残存歯数を数える項目では義歯やダミー、インプラント以外の全ての歯を数えます。つまり歯周病の有無や虫歯の状態などは歯数を数える上では関係ないということになります。

確かに歯を一つでも多く残したい、と日々のケアを努力することは大切です。

しかしながら機能しない歯、例えば歯周病でグラグラの歯や凍みたり痛みを我慢して残している歯が20本あることで果たして健康寿命を延ばせるのでしょうか?

噛めない歯が20本あるより、しっかり噛める義歯を装着するほうが健康なのではないでしょうか?

噛めない歯や痛みのある歯を残すことは周囲の健康な歯や噛み合わせにも影響するため、結果として将来残せたはずの歯を失う場合があります。そのため、歯科では将来の噛み合わせや全身の健康を考慮して抜歯をお勧めする場合があります。

歯を残したいけど何かしら症状がある、抜歯を考えているが本当に抜歯しないといけないのか、そういったお悩みもお気軽にご相談ください。

『健康な真の8020』を目指して共に頑張りましょう。

 

稲光宏之

 

 

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